昔の花街の面影を色濃く残す建物をホテルとしてリノベーションしました。
今では貴重な花街造りの佇まい。その外観には出来るだけ手を加えず、花街の建物の意匠性の高い木窓は残し、既存アルミサッシは木製建具に入れ替え昔の風景を残すように心がけました。
内部に関しては、既存の建具や柱梁は極力活用し、加えて別の解体される古民家からいただいた木製建具を引き継ぎ設置。
日本家屋の特徴を残すようにしました。
一方、既存システムキッチンやユニットバスは撤去し、全てリニューアルする必要のある部分は新しい素材とデザインにすることで、古い建物の中に現代の要素が差し込まれたような対比を意識しました。
こちらのホテルはスタジオ伝伝で運営も行っており、ギャラリーやショップも併設し、町の人や旅の人が自由に出入りしアートに親しむ宿として、新たな交流や文化発信の場所となり、人が集い賑わいをもたらしていく場所をめざしております。
※施工:清水建設
※大工:石田勲
※建具:長棟建具
※くど・左官:土松左官
※電気:日之出電気・美濃電工社
※給排水設備:和田梅
※ガラス:八幡ガラス
※板金:橋本板金
※ロゴデザイン:上村大輔
※サイン:タニグチサイン
※唐紙:野田版画工房
※庭:竹澤康介
※水舟:田尻浴槽店
※暖簾:KEIZ
※建具提供:ギャラリーしあん
※一部壁は有志のみなさまにより漆喰で仕上げました。
ご協力いただき、誠にありがとうございました。
※アート:写真掲載のアートは荒川朋子展(2022.7.9~2023.1.9)(アートは半年ごとに入れ替わります)
※写真撮影:Semi photograph